綺田 蟹満寺

 蟹満寺
蟹満寺
 都名所図会「綺田蟹満寺 (蟹満寺)」(国際日本文化研究センター所蔵)
都名所図会「綺田蟹満寺 (蟹満寺)」(国際日本文化研究センター所蔵)

 蟹満寺

 都名所図会「綺田蟹満寺 (蟹満寺)」(国際日本文化研究センター所蔵)

よく知られた蟹の恩返し 白鳳の国宝釈迦如来坐像

蟹満寺の歴史的起源は良くわかっていません。今では、控えめな大きさの寺院ですが、発掘調査で、一三〇〇年前は大きな寺院であったということがわかりました。 その規模からこの地域の大きな氏族の建立であると考えられています。その一族の特色として織物の優れた技術があった為か、神仏の堂塔に供えられる織物の幡の総称である「神幡」「綺」の名が付けられたようで、建立当初の寺名として「紙幡多寺」「綺寺」という名が古文書に見られます。蟹満寺の創建時は大きな古代寺院であったと考えられていますが、火災等により荒廃していったと考えられています。その後、日本で観音菩薩の信仰が流行するに伴い、この地方の蟹の恩返しの仏教説話ができ、平安時代後期に書かれた『今昔物語集』等の説話集に取り上げられ、紙幡多寺と結びつきその説話に基づく蟹満寺(蟹が満ちる寺)という寺名に名前が変わったとされています。

御詠歌 かにみつる てらに あゆみを はこぶべし あまねきかどの まもりきくにも
アクセス ■JR棚倉駅から徒歩約20分 ■コミュニティバス山城線(平日運行)で「蟹満寺口」下車、徒歩約10分 ■JR玉水駅から徒歩約30分
電話番号 0774-86-2577
住所 京都府木津川市山城町綺田浜36