やってみたかった!福寿園のお茶体験【Part1】

2017.12.25

やってみたかった!福寿園のお茶体験【Part1】

美味しいお茶の淹れ方や、抹茶の点て方、お茶の種類や歴史など、知っているようで知らないお茶のこと。身近にあるからこそ、詳しく知る機会が意外と少ないのかもしれません。

今回は、そんなお茶について気軽に学び体験できる施設「福寿園CHA遊学パーク」を訪れ、体験三昧させていただきました!

お茶の老舗・福寿園が手がける、お茶の研究&体験・見学施設。

創業寛政二年(1790年)、現京都府木津川市に茶商として始まった福寿園。初代の名を受け継ぐペットボトルのお茶「伊右衛門」の・・と聞くと、ピンと来る人も多いのでは?

創業200年を記念して開設されたCHA研究センターを拡張し、2014年には福寿園CHA遊学パークがオープンしました。お茶を多角的に研究する施設であると同時に、広くお茶文化に親しんでもらうための体験・見学プログラムが用意されています。

では、早速入ってみましょう!

まずは「石臼体験」から。碾茶(てんちゃ)を挽いて抹茶を作ります。

碾茶(てんちゃ)とは、抹茶の原料となる茶葉のことで、覆下(おおいした)栽培で育てた新芽を揉まずに乾燥させたもの。ちなみに、新芽を蒸して揉みながら乾燥させると玉露(ぎょくろ)になります。

※覆下栽培=覆いをかけて日差しや霜から茶の木を守る栽培方法。そうすることで、苦み成分(タンニン)が少なく、甘み成分(テアニン)が多い茶葉を作ることができる

挽く前は深みのあるグリーンだったのが・・・

細かく挽くと鮮やかな緑色に!

最初は力が入ってしまうのですが、グルグルと回している間に、コツを掴んで軽く回せるようになります。10分ほどで、抹茶1杯分となる3g程度ができあがり。

できた抹茶はこしてから、その場で点てていただくことができます。

【石臼体験(お菓子付)】1,296円(税込)

福寿園CHA遊学パーク施設詳細を見る

この日は、「抹茶一服体験コース」を体験するため、自分の挽いた抹茶を持ってお茶室へ移動することになりました。

抹茶の点て方をイチから教わる「抹茶一服体験コース」。

センターゾーンの茶道研究室には、茶室が設えられています。

まずは、お菓子をいただきます。この日は、福寿園オリジナルの抹茶わらびもち。抹茶の香りが濃くておいしい!

それでは、先生に教えていただきながら抹茶を点ててみましょう。

お茶の席は初めてというビギナーさんでも大丈夫。茶筌(ちゃせん)の持ち方から教えていただけます。

茶筌は親指と人差し指で持ち、他の指は添えるように。
茶碗を持つ反対の指は揃えて・・・

「勢いよくタテに撹拌して大きな泡を立て、その泡をつぶすように徐々に上にあげて・・」
「『の』の字を書くようにゆっくり動かしながらそっと離して・・」

先生の見本をみていたら簡単そうなのですが、いざやってみるとなかなかこれが難しい。
でも、シャッシャッという音を立てながら手首を細かく振り、丁寧に泡を立てる動作が心地良いんです。

抹茶のいただき方もレクチャーしていただき、ゆっくりと味わいます。

【抹茶一服体験コース(お菓子付)】1,080円(税込)

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続きまして、美味しいお茶の淹れ方を学ぶ「宇治茶体験コース」。

抹茶、玉露、煎茶の3種類から選べるこのコース。今回は玉露の淹れ方を体験します。日本茶の最高茶種である玉露は、20日間以上、覆いをして育てられるので、旨み成分がたっぷり。

その深いコクと甘みをいかすため、お湯は40℃に冷ましてから注ぎます。

注いだら、茶葉にお湯を浸透させ、じっくり抽出させるために3分待ちます。玉露に「美味しくなるように‥」と願いを込めながら、ゆったりとした心で。普段の生活の中ではあっという間に過ぎる3分間を、長く感じることに驚きます。

「焦ってしまうと本来の味が出ないんですよ」と先生。

最後の一滴まで丁寧に注いだら、茶托を左手に持って一礼してから、いただきます。

とてもクリアな黄金色。
口に含むと、とろりとまろやかで甘く、いつも飲んでいるお茶とはまったく別の飲み物のよう。

二煎目は、抽出時間を短く1分ほどに。さっきより濃い色になり、味わいもほろ苦くてまた違った美味しさを楽しめます。福寿園宇治茶菓子工房の職人さんが作った和菓子も一緒に。

三~四煎目まで楽しんだら、最後は茶葉を食べてみましょう。
玉露の葉はやわらかいので、ダシ醤油をかけると野菜のおひたしのような一品に。

「昔はお薬だったお茶。食物繊維も豊富で、丸ごといただくのは身体に良いんですよ」と先生。

お茶の淹れ方を学ぶと同時にお茶にまつわる知識を得ることができ、楽しみ方が広がります。

「お茶を淹れる時、茶葉の量、お湯の温度、抽出時間などはすごく大事。でも、難しく考えなくてもいいんです。少しの工夫でとても豊かな時間が持てますから、ぜひご自宅でも茶葉から淹れるお茶を楽しんでみてくださいね」

【宇治茶体験コース(玉露/お菓子付)】1,620円(税込)

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執筆者:お茶の京都DMO編集長

お茶の京都DMO編集長